YOKO'S SCENE

画家・井上よう子のNEWS。
30Years 振り返れば大学2年だった私・・
月曜、大手前大学伊丹校にてpm1:10〜4:20と、 pm4:30〜7:40の2クラス、 クロッキー&ドローイングの授業、ひとりひとりモデルに立ってもらってのクロッキーのあと、それぞれに自分の「目」をドローイングしてもらいました。其々に個性的な目をしているわけですが、それをまた大きく1個描く子もいれば、小さく描いた子、「ちょっと小さいしもう少し数描こか〜」と促すと、こちらを見つめる目がいくつも・・で心理学でいうそこらじゅうの壁に目があってみられてるような、脅迫観念めいた作品や、目の中に目があったり、たてに3つ並んだシュールな作品・・いろんな面白いのができてきて、にんまりでした。

火曜は、滋賀県雄琴温泉・・成安造形大学授業。
先日の神戸での個展に、イラスト科客員教授の永田萌先生が、お住まいは京都・北部で遠いにも関わらず見に来てくださって、色々とお話できありがたかったのですが、(神戸/北野美術館が、今、別名・永田萌美術館とされてるほど、先生の作品が常設展示されています)、本業がお忙しくて、大学の授業はあまり沢山もてないのだけど、できれば、自分の作風がまだできる前の1年生を教えたいとも思う・・といわれていて、私は1年生担当。
しっかりとした基礎力・描写力をつけ、その上で色々にデフォルメしたり自分なりの個性がだせるように・・と先日会話したことを思い出しながら、今描かせている風景の指導にも、力が入ったことでした。
・・後期、色彩学も取り込んでの学内風景描写は、透視図法的遠近法と、空気遠近法とを使い、広がりや遠近感を出す工夫もさせながら、同じ構図で
類似色相(近い色と白・黒のみ)での配色と、対照色相(反対色同士などと白・黒のみ)での配色とで着色し、比較させる課題にしているので、学生達それぞれに、形や遠近感はできるだけ実物にせまり、色は頭を使って、、、と内容が盛りだくさんなので・・「来週の合評に間に合うかな〜」とあせり失敗する子も。
「失敗は成功のもと。そうやって失敗してやりなおしたりすることで、色の作り方や、グラデーションの仕方なんか、上手くなったいくんだからね」

帰りには、何とか7時までの開廊時間に間に合って、京都ギャラリーなかむらさんへすべりこみ。実はいま、なかむらさんも、開廊30周年記念の展覧会をされていて、9・23〜10・12は陶芸でのギャラリーゆかりの巨匠3人「鈴木治/八木一夫/山田光」展 10・21〜11・9は、平面でのゆかりの巨匠3人「下村良之助/三尾公三/吉原英雄」展・・・
それぞれに懐かしい先生方です。

ギャラリー島田さんは神戸で、ギャラリーなかむらさんは京都で、それぞれ30年前にオープンされたんだ・・・
不思議な偶然を思いながら、ふとその頃を振り返っていました。
私はちょうど20歳・・大学2年生で・・洋画基礎を終えて三尾公三先生と出会ったころ・・厳しい先生が時々制作室を回ってこられるときには、緊張が走ったのでしたが、なぜかよく、私が制作始めてちょっとしてから休憩にお弁当食べてると、入ってこられ、あわてたものでした。そのころ、課題制作も100号と大きくなり、バスケットクラブでキャプテンも仰せつかり、制作にクラブにと、毎日帰りが遅くなった・・母がよく心配していたなぁ・・
でも父も母もまだ元気で、二人が旅行するときには、飼い犬の散歩のために、クラブのコンパの誘いを断って、とんで帰ったり・・
忙しくも充実した学生活のさなかでしたが、自分は芸大に来て本当によかったのか・・秋ごろから真剣に悩んだのも2年生のときでした。
ちょうど、母方の祖母が入院し、残された祖父の世話に(母は父も気になりずっと行ってるわけにもいかないだろうしと)自らすすんで母と交替に九州の祖父宅に2週間くらい行って、大学を離れて考えてみたりもして・・
大学をやめるべきかとまで考えたりもしたけれど、もしそうしていたら今の私は・・・

ちょっと30年まえにタイムスリップ・・・
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