YOKO'S SCENE

画家・井上よう子のNEWS。
込められた想い
昨日は、明石の父宅へ行かねばもあり、明石市立博物館で開催中の「いわさきちひろ」展へ。そして所用済ませてから兵庫県立美術館「天野喜孝」展「舟越桂」展。舟越展は2回目。
10か月と1歳の子を描き分けられたというちひろさん、すごい数の子供のスケッチを重ね、息子さんモデルにの絵も多く、子供への愛あるまなざし。優しいタッチ、色のにじみぼかし・・見る者の心をとかしてくれます。でも、買った画集に添えられた山田洋次監督の言葉
「いわさきちひろの描く透明で繊細な美しい絵―。僕はその向こうに何かズシンと重くて硬いものを感じます。それは、ちひろの絵の底にある、人間の愚かさに対する静かで強い怒りなのだと思います。われわれは、どんな理由であれ、人と人が殺し合う戦争に絶対反対するという、ちひろの思想を大切に守りながら、ちひろ美術館の活動を力強く推し進めていきたいと思います」ちひろさんの遺した言葉「青春時代のあの若々しい希望を何もかも打ち砕いてしまう戦争体験があったことが私の生き方を大きく方向づけているんだと思います…」すぐれぬ体調押して完成させた「戦火のなかの子供たち」世界中のこどもみんなに平和としあわせを…がんで55歳で亡くなられた。

天野喜孝氏の、みなしごハッチのような可愛らしいキャラクターからファイナルファンタジーのストーリー性、怖いような張りつめた絵やエロスまで。
舟越桂氏の作品の哲学性、、見る物に深い考察を課すタイトル・・人の存在へのひりひりするような問いかけ・・2度目でもじっと見入り・・

いい仕事の裏には、命削る闘いがある…
どれも明日までです。

今日はNHKの「大好きな絵を描こう講座」朝から。
皆さん秋の年1回の展覧会に向け熱意もって制作、こちらもまた真剣に向き合って・・
そのあと、ギャラリー島田の鴨井玲展にも2度目。
今回特別展示の、遺書とみられる殴り書きメモの、読みとれてない部分の解読に、自殺する前の画家の心に思いをはせ、はまってしまっています。
この、無料でいいのかと思うような展覧会は来週水曜日までです。
| - | 22:58 | comments(0) | - |
空、海、光…喪失と再生のブルー

今、制作中の30号「彼方の光へ」部分。
| - | 22:20 | comments(0) | - |
「絵に生きること」をテーマに、絵の持つ力について語られました

ギャラリー島田で今日から始まった鴨井玲展の会場で、信濃デッサン館・無言館館長の窪島誠一郎氏のトーク、実話をひいて絵が持つ力、心に響く語り口で語られました。自死しようとしていた女性を絵が与えた感動で生きさせた実話など、聞きながら頬を涙がつたいました。
絵が持つ力・・私も色んな困難に会った中今まで生きてこられたのはそれがあったからという思いがあります。
そして、そういう素敵な力を信じて、自分の絵もどなたかの力になれることを祈って、描きつづけたいとまたあらためて思ったことでした。
喪失と再生の色、ブルーを使って・・・
| - | 23:23 | comments(0) | - |
亡き人、遠い日々、想った静かなお盆の日々でした
お盆は休みというより永年とにかく忙しいイメージでした。
28年前母の初盆には、毎日まだ生後3か月の長女の世話に追われながら実家で父と祖父の三度三度の食事も作り掃除洗濯、仏壇の毎日のお膳やお線香絶やさずにお坊さん迎え。。翌年からは大荷物車に積んで渋滞に耐えながらお墓参り。
亡き義父のお墓、義母の実家のお墓、そして私の実家のお墓と3日連続で渋滞しながらむずかる子供らあやしながら行って、くたくたになっての何年かもありました。誰かが具合悪いと、とにかく私が行かないとの母と姉眠る実家のお墓だけで堪忍してもらったりでしたが、とにかく夏が近づくとお盆の墓参りの予定組まねば・・でした。
それが独り身になって数年前から子供らと共に実家のお墓参りだけになり、今年は父がうちの近くの病院にいるから、空き家になってる実家に雑用しに8月初めに行った時に早めに墓参りも息子と済ませてきて、お盆には我が家で母と姉の写真に花を供えて手を合わせ、毎日父の病院へ、そして帰って絵を描くという、ほぼ日常と変わらぬ時間の流れ。お盆の時期にずっと家にいるのって何十年ぶりだろう・・・ふと遠い日々思っていました。
| - | 22:38 | comments(0) | - |
父の卒業論文表紙はやはり私の絵で



| - | 00:52 | comments(2) | - |
父の卒業論文
28年前、晴天の霹靂のようだった母の末期癌余命3ヶ月宣告された時、とにかく家族の為だけに一生懸命の人生だった母の痕跡を残したい一心で亡くなるまでの日々記そうと書いた看病日記。はからずも父もつけていて、合わせた物を母亡き後一周忌に「清花散りし時」編んで母を知る人に贈りました。

父はその後「旅愁」(これには若き日母とやり取りした手紙内容もあり母が存命なら嫌がったろうなと)「傘寿」「米寿」(句集)と自費出版し、最後に卒寿と思っていたのでしたが、昨年脳腫瘍転移既に末期宣告入院に、もう無理だなと。
でも病状落ち着き何とか父の希望で明石の家に車で連れて行った時に、会社の工事長時代、俳句の老人大学講師時代、神戸の異文化交流に海外の留学生の為尽力した時などあちこちに寄稿した文章など持ち帰り、私も忙しかったけれど何とか印刷屋さんとやり取りして、「卒寿」できました。
父の人生の卒業論文です。

父が送ってほしいと言う親戚や知人に発送していっていますが、知らない方でも読んで下さる方には、また個展会場などで無料で進呈します。

余力があれば、戦争に実際に軍人として 参加し捕虜2年の大変な体験を、生き証人として書き残して欲しいと、以前から言っているのですが…
| - | 23:37 | comments(0) | - |
記憶の渚にて…


| - | 00:12 | comments(0) | - |
前を向いて決めていく
今日はまた兵庫県立美術館講座でモデル描写の指導、熱意溢れる生徒さん達に私も帰って頑張ろうと元気頂いて、また父の病院へも行ってから帰って今も制作しています。
9月の神戸ビエンナーレ関連企画出品の30号(BBプラザ美術館)、東北支援のチャリティーオークションへ送る小品2点(京都芸大ギャラリーでのサイレントアクア、京都芸大ゆかりの大家から若手まで皆名前伏せて匿名での展)も制作しつつ、
この毎日渾身の「記憶の渚にて」(白石一文さん新聞連載小説)の挿絵制作が9月に終わると、燃え尽き症候群になるかも・・・
と思っていたら、待って下さってる来年の個展を具体的に今月中には決めていきましょうとギャラリー島田さんに言って頂き、燃え尽きてる場合ではないなと。
神戸ギャラリー島田で春に、東京銀座のギャラリー枝香庵さんでは夏の終わり8月末から9月に、挿絵原画展示と共に新作タブローの個展、楽しみにして頂いて有難いことですね。
病院の父はいつ急変あるかはわからないけれど、高齢だし医師の言うより病状変わらずいてくれるかもで・・それは神のみぞ知る。
事が起こった時はその時対応していくしかないと腹をくくって、仕事に迷惑かけないか気にしてばかりいないで予定を組んで行こうと・・
前を向いて・・・
| - | 22:41 | comments(0) | - |
8月になりました
本当に恐ろしい速さで時が過ぎゆきます。
大学授業は今週で無事終えて夏休みに。
昔は大学の方が早かったけど、今は小中学校より後になりました。
早朝から蝉のなく声と共に、子供らの遊ぶ声が響き、夏休みを感じます。
絵を描く仕事はもちろん夏休みなどありません。
でも、今の私にはそれがあることで、精神的に救われている・・・いえ今だけでないな、ずっと・・・あの時もあの時も・・・絵に救われてきた。
感謝しながら、今夜も絵に向かっています。

神戸・ギャラリー島田のミニアチュール展(海を臨み絵を描く今の私を描いた小品1点出品)は5日まで。
銀座・ギャラリー枝香庵のサマーフェスタ(デンマークの光る海の4号と、扉を開けたSMと2点出品)は、3日から10日です。

白石一文さんの新聞連載小説「記憶の渚にて」は、いよいよ最終章へと向かい色々な伏線が複雑に時空を超え繋がってくる予感・・もうすぐ次の原稿が届きます。ワクワクドキドキ・・・ラストスパートも頑張っていきたいと思います。
| - | 00:46 | comments(0) | - |
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