YOKO'S SCENE

先日学生らを引率し鑑賞した堀尾貞治展（BBプラザ美術館）について、日曜日朝9：45〜Eテレ「日曜美術館」のアートシーンコーナーで特集されました。
亡くなる数日前にも生き生きと制作されていた映像や、以前取材された時のトークが、今もそこに堀尾さんがおられるようで胸が熱くなりました。

「あたりまえのことをしていけば、
　あたりまえでなくなり
　やがて力となる」
　　美術館入ってすぐに掲示された直筆の堀尾さんの言葉がしみました。

20数年前初めて個展来て下さった時は、厳しい目で私の具象絵画を見ていた堀尾さんが、20数年を経て毎年の個展見て下さって･･･(堀尾さんは多数の展をしながらほかの人の展も本当によく見て回られていました）亡くなられる少し前の私の個展に来て下さった時
「井上さんよぉ頑張ってるなぁ」と言ってくれた笑顔、嬉しかった・・・
「井上さんは自分自分の信じる絵をずっとずっと描き続けてる、やり続けることが大事なんや･･･」背中を押して頂いた気がしました。
やり続ける事が大事・・・本当にそう思います。

学生たちにも、「継続は力なり。やで」と言いながら、そういえば、亡き父も言っていたな･･･と

毎日が飛ぶように過ぎていきますが、12月の個展を楽しみにしてるとの有難い言葉をいただいたりして、毎日アトリエに走って新作たちと向き合っています。

大学の授業も、今週はまた美術館へ学生引率したり（BBプラザ美術館「堀尾貞治あたりまえのこと千点絵画」展ー丁寧に解説してくださったM学芸員さんに感謝）、画材メーカー(ターナー色彩さん）に画材講習に来て頂いたり、学生たちに今できることをできるだけさせてやりたいと色々奮闘。
いろんな変わったメディウムを自由に試させてもらったり、たくさんの絵の具の種類に驚きながらの画材講習では、学生が「楽しい〜！」とたくさん試作し、時間延長までさせてもらって、ターナーさんに感謝でした。

今日は、NHK文化センター教室での講座。皆さん先月展覧会終えたところでも、もう来年の展覧会に向けて意欲的に取り組んでらして、教え甲斐もあります。

それからギャラリー島田へちょっと寄り、御影の川上珈琲さんでコーヒー豆を買ってアトリエへ。
いよいよ出品作品たち最後の仕上げにかかっています。

個展準備に追われています。（でも今期で最後になる大学の授業も色々に悔いが残らないよう頑張っています）
案内状ができてきました。届くのをお待ちの方々、もう少しお待ち下さい。

井上よう子展ー聞こえぬ声　見つめる光　そして青ー
12月9日(土)−20日(水）11：00〜18：00　最終日は16：00まで

聞きたい言葉ほど聞こえず言えなかった言葉はそのままに・・・いつか時は過ぎゆきます。
どんな時も人は光を求め・・・皆が争うことなく、同じ光を見つめられたらいいのに・・・
そんなこんな、行き場なく漂うちょっと切ない想いを絵に込めてきました。
光が孕む黄色の反対色は青紫。青があることで光は輝いて見える。喪失と再生の色「青」がもたらす力を長年感じても来ました。
今回その青を根底に壮大な小説「百年の藍」を出版された増山実氏を招いてトークもして頂きます。その小説後半には、私がもう34年お世話になってきた島田誠社長、そして恩師・三尾公三先生と私の青い絵も？
お楽しみに。

＊トークイベントは12月17日(日）17：00〜　要予約・無料
増山実✕井上よう子　「小説家の青　画家の青」