YOKO'S SCENE

画家・井上よう子のNEWS。
季節はめぐり、また母を想う
先週日曜は母の日でしたね。
当日会えない次女は、水曜に会った時にありがとうのカードを添えて、よくコケる母にこけにくい靴下と勤務先のコーヒーをプレゼントしてくれ、息子は初任給でご馳走する、と。「無理せんでいいよ、まだ安いお給料で…」と心配しつつ「永年心配かけたから…」(たしかにそれはそうやけど)と土曜三ノ宮で待ち合わせ夕食のプレゼント。長女夫妻宅へは、日曜当日babyのお食い初めをするというので行って、鯛めしを一緒にご馳走になり、チョコのお菓子をもらって。3人三様、成長したな…ありがたく、こちらが感謝しながら帰ってきました。

長女が生まれてすぐの32年前の母の日、もう私の母は、いつ命が尽きるかの状態で病院でいて、生まれたてのbabyを病院へ連れて行かない方がいいと言う人もいたけれど(行かなきゃ、絶対母にじかに見せなきゃと)娘を抱いて会いに行きました。ベッドから起き上がる事も出来ない母はやせ細った手で娘の頭をなでて涙流して…それでもこちらを心配して、もう言葉もでにくいのに、かすれる声で「(ぐずりかける娘に)おっぱいがほしいんじゃない?」とか、「よう子も(体休めて…)もう帰った方がいい」と。
振り返りながら帰る私と娘を、じっとベッドから見つめていた‥・きっと、もっとずっといてほしいと思っていただろう…(私もずっといてあげたかった。けれど、生まれたての娘を思い、苦しい思いで帰った)、、そして、それから少ししてもう意識も無くなり、5月21日亡くなったのでした。
意識が無くなってからも聞こえてると聞いたし、
「今までありがとう、私は大丈夫、お母さんがしてくれたように、愛情豊かに育てるからね、ありがとう、、」、危篤の知らせにかけつけて、まだ息はあるけれど、もうこちらを見ることもなくなった母の耳元で言って、、、
本当は、もっとお互いに会話ができるくらいの時に、言いたかった感謝の言葉…
けれど、それを言えば、母にさようならを言うようで言えなかったのでした…

母の日からあと、ふとあの頃につけていた看病日記を開いて、言えなかった母への感謝、できなかった沢山の恩返しをまた思っています。
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