YOKO'S SCENE

画家・井上よう子のNEWS。
心遣いにその人の偉大さを感じる
世界的な画家であったにも関わらず、恩師・三尾公三先生は、じつに気配りの方でした。教え子の私たちにさえ、細やかに気を使って下さいました(といってもあまりの厳しさに、在学中はそう簡単に近づきがたいものがありましたが、ちゃんと努力を重ねてる学生の努力には応え、礼には礼を尽くす・・そんな感じで、社会人になってからは、教え子でも一個人として、若輩者にも礼儀をもって接して下さいました)。

私に芸大に行くことになった原因の一つの出会いだった、高校時代恩師の井上直久先生。あんなに有名に、売れっ子になられても、個展会場では、色々な方に丁寧に話をされ、先生の画集やマンガ本やカレンダーへのサインも、その方々にお話しをされながら、絵付きのサインを丁寧にされていくのですから、とてもまねできない・・

ギャラリー島田の島田さんも、ギャラリストとしても、文化人としても、神戸で一目も二目も置かれる存在であり、社長さんでありながらも、実に謙虚に若い作家にも接して、相談にも分け隔てなく時間さえあれば応じられる・・ギャラリーが扱う一作家にすぎない私の相談ごとにも(他の作家さんらも)、疲れている中これはちょっと深刻かと思われた事には、ちゃんと時間をさいて応えて下さったり・・・

三尾公三先生の遺作展の巡回展をどこかの美術館で実現できないか、相談させていただいた某美術館長Kさんや、美術館長クラスのOさん、Kさんらも、こちらの突然の相談にも関わらず、「お力になれず申し訳なかった」と言って頂いたりお便り頂いてこちらが恐縮。

人の上に立つ役職にあったり、著名な作家であっても、本当にいい仕事をされてるかたは、人に対する気配りや、思いやりや、そういうものをもつ人格者でもあるんだと・・・だから、人の心を打ついいお仕事をされるんだと、実感しています。

先日の、神戸夙川学院大学でのレクチャーは、自分自身が、絵描きになろうと思ったのは・・・から、医学と迷った挙句にから芸大にいくことになったこと、でも芸大に行ってからも自分は芸大にきてよかったのかと真剣に迷ってばかりだったエピソードや自分の初期作品から今に至る作品解説(PCスライドで指し示しながら、制作裏話や技法やら)、あらためて確認していくかの様な、とてもいい1時間半を過ごさせていただいたのですが、
そのお礼メールに対し、返して下さった後藤先生のメールにまた感動。

「・・・・
とてもいいご講義をありがとうございました。
井上さんの絵の世界のルーツが垣間見られたようで、1ファンとしても大いに有益でした。
今後ともお付き合いくださればと願っております。
・・・・」

著名な作家であり、大学学長もこなされ、先日私のレクチャー後も、この2〜3日は東京へ飛んでいかれていたとても多忙な後藤先生からの温かいメールに、感動でした。

よく個展会場でも、ギャラリースタッフに間違われることの多い私(作家としてのオーラがない?)先日の美術館ギャラリー会場でも、この作品の作家さんは・・と(たぶんアルバイトの会場スタッフかと思われて)尋ねられて「私がそうです」といって「え!?あなたがあの井上よう子さん?!」と驚かれて恐縮されたのが何回かあったのです。
毎日新聞の、陳舜臣先生の挿絵を連載していたことや、一昨年兵庫県芸術文化協会からの受賞をいくつかの新聞で大きく載せていただいたりがあって、
兵庫県下では「有名人」みたいに(全然そんなことないのですが)、美術に関係したり感心ある方々から言われることがあって、そんなときはそんなことなくてもちょっと面映ゆくうれしくも正直あり、でも、それで思いあがってはいけない、勘違いしてはいけない・・自分も常に謙虚にありたい・・自分が足元にも及ばない尊敬する方々のことを思って、肝に銘じています。

昨日は無事,盛況のうちに展覧会終了し、搬出作業してきました。
見に来た下さった方々、本当にありがとうございました!

今日は、O大学で、午前(2年生)も午後(3・4回生)もフル授業の忙しい日、午後、就職活動に悩む学生に、自分の話も含め、色々な長い話をしたりもしました。

、授業終わると同時に、息子の塾の個人面談に飛んでいき、帰って大急ぎで夕食作り・・・東京にもうすぐ送る小品も少しずつ進めつつ・・・
明日は祝日ながらS大学で授業です。
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