2008.11.09 Sunday
「風のガーデン」の切なさ・・・
木曜夜10時からのTVドラマ「風のガーデン」、故・緒方拳さんの最後の作品(病を伏せて全力投球し、撮影完了しての制作発表記者会見で「素晴らしい作品になったから是非見てほしい」とにこやかに語り、そのわずか1週間後に亡くなった)であり・・・
倉本聡監督が2年がかりで実際に作り上げたイングリッシュハーブガーデンや、北海道・富良野の風景が美しく、 大病院のやり方に嫌気が差して在宅医療をサポートする医師として奔走する緒方拳(その姿勢、せりふには医療のあり方、人の尊厳を、深く考えさせられます)が、過ちを犯した敏腕麻酔医である息子中井貴一を「二度と帰ってくるな」と言い放ってその子供・姉弟を引き取ってともに暮らす、その孫息子・自閉症で人との関係がうまく結べないけれど、ハーブガーデンのハーブたちとその花言葉をすべて覚える記憶力を持つその子の名前がうちの息子と同じ・・・ 心惹かれる要素があまりにも多く、‘風’というキーワード、出演もしている平原綾香のテーマソングが切なく・・ 忙しい忙しい、身体が2つ3つほしい日常なのに、はまってしまいました。 その頃帰宅する主人の夕食配膳したり、翌朝の食材下ごしらえしたり、手元で描けるドローイングをしたりしつつ、ゆっくりは見れないけれど、何とか続けてみています。 やり手の医師として東京で突っ走っていた主人公・中井貴一が、自身の身体の異変に気づき、ひそかに検査して癌が進行しすでに手遅れで長く持たないことを知ってから、何が一番大切なことか・・に目を向けていく・・ そして、実際に自分の身体がもう長くないことを認識していただろう緒方拳が、かみしめるように、語るセリフのひとつひとつが、心に深く響きます。 昨日、今の日本を代表するジャーナリストといっていい筑紫哲也氏の訃報・・ いつも的確な厳しい目で社会を語り、つい最近まで現場で語られてた方が、こんなに早く・・とやりきれない思いでした。 緒方拳さん71歳、筑紫哲也さん73歳・・・まだまだ早すぎる死です。
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