2013.05.08 Wednesday
恩師の作品と向きあえたひととき。
今日は朝から病院と銀行へ行き、その後何とか時間取れて京都へ。今週末までの、中信美術館での「生誕90年・三尾公三展〜幻想空間へのいざない」、久しぶりの恩師の作品たちに向き合う事ができました。大作はもちろん、写真週刊誌FOCUSの表紙を18年間919回に渡って描かれた原画の内の10点ほども、ひとつひとつゆるぎない完成度の高さ。全く古びない作品達に流れる格調。あらためて身の引き締まる思いで……君はまだまだだね、もっともっと頑張るようにと、言われた気がしました。 三尾先生は芸大は日本画に在籍、戦争から帰って洋画に転じ、壁派のようなコンクリート作品など抽象の時代も。妻子を抱え中学教師しながら制作、一時結核で転地療養もされたり苦労された上で、油絵の画材を一切捨ててエアーブラシの作風に転じ大きなグランプリ取るなど脚光浴びるようになられたのは50歳を過ぎてから…努力の人でした。芸大教授になられても学生に厳しい(合評の時の言葉に皆が凍りつくほどでした…)以上にご自分に厳しくあられたから、言葉少なでもその背中見て心から尊敬してついていけた…厳しい一方で卒業後困難の渦中の教え子には、君は今は本当に大変だけれど努力は必ず報われる日が来るからとお便りで励ましても下さった…心温かい方でした。本当に出会えてよかった…しみじみ思える大恩師。その恩返しもできないままに亡くなられて…13年が経ちました。
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