YOKO'S SCENE

画家・井上よう子のNEWS。
個展終わりました。沢山の出逢い、喜び、哀しみ、感謝と共に…
22日(水)、個展が無事終了しました。

来客重なるとお話しできなかった方も多くて恐縮でしたが、少ない時にはなるべくお声がけもして絵について語る時間もあり、そういう時に、自分で気づかなかった事にまた気づいたり、30年前・10年前・5年前と現在の作品をその時の自身のありようと共に考えたりもしました。

昨年の個展時長い時間絵を見て回り「初めて絵を買うんです」と購入下さった青年に気づいて話しかけると、「実は亡くなった叔母が井上さんの絵が好きで、病院に置いてあった画集を僕もよく見ていたんです」。私と同じくらいの年齢のおばさまは、名前も洋子だったと…。天国に召されたその方が私の絵に引き合わせて下さったのか…昨年はそんな事も知らずで…じんときながら、お話しできて良かったなと。

SNSで見つけたと、娘のカフェにも私の個展にも来てくれた20数年前専門学校での教え子は、再会し話せたこととても喜んで涙ぐんでくれて、こちらまで涙が出そうになったり…

昨年もお元気に個展されていてお会いした先輩画家の思いがけない訃報に愕然。絵に対して、良いことも厳しいこともちゃんと言ってくださる尊敬する女性画家でした。対話した色々な事を思い出して哀しく…

体調不良が心配だった方が、少しずつお仕事に復帰して、私が次に描いてる絵と色々つながるかもと、思わずお話が盛り上がって、その笑顔がとにかく嬉しかったり…

最終日、どうしても見たいからと旦那さんに連れてきてもらった友人。昨年発覚したとの大病を私は知らずにいて…。来年の個展も来たいな…という彼女に、きっと大丈夫、案内状送るから、また来年も見に来てね…うん来年も見に来るね…おたがい握った手を離しがたくなりながら…

色々な思いを胸に、また絵を描いていこうと…
頑張らねば‥・と、
思わせて頂きました。(書ききれない色々なエピソードも沢山)
感謝は尽きません。
見に来て下さった沢山の方、サポートしてくれたスタッフ達、そして30年前の個展からずっと、今回も見守って下さった島田社長、ありがとうございました。
| - | 12:00 | comments(0) | - |
個展前半終了、後半へ。


11日にスタートした個展、前半6日間終了しあと6日となりました。連日沢山の方に来て頂き感謝です。(消毒・換気も気をつけながら)
初日土曜も翌日日曜も、オープン前から来てくださったり、東京や新潟など遠方からも来てくださったり。私はできるだけ其々の方とお話ししようとするも、(11時から6時までトイレ以外は休憩も取らず昼食も取らずで頑張ってたんですが…)お話しできずに帰られた方ごめんなさい。
月曜、火曜は大学授業で行けず、昨日は在廊し、今日はまた大学で行けずでしたが、今日も東京の方が見に来て下さったようで、また恐縮でした。
金・土・日はギャラリーに詰めます(土曜はNHK講座後にで、1時半以降ですが)。よろしくお願いします。

今日は大学授業後に一瞬アトリエにも走り、1月銀座のギャラリー枝香庵ウインターフェスタへ送る絵にも加筆。急ぎ足で駆け抜ける街に、大きなクリスマスツリーがブルーのイルミネーションに輝いていて、思わず立ち止まって見入っていました。街はもうXmasですね。このまま社会状況悪化することなく、みんなが心穏やかに温かなクリスマスを迎えられますように…祈っています。

| - | 01:59 | comments(0) | - |
「この本と出会った」産経新聞12.5 
少し長くなりますが、依頼頂き書いた文章(産経新聞12.5に掲載)を以下に。
「それは、遠い日、高校時代のある日の放課後、美術の先生から見せられた画集だった。
 風景、室内、人物を抑えた色調で描いたとても静謐な作品たち。例えば、光があたった籠が壁に立てかけてあるだけの「月曜の朝」、海を望む窓のカーテンがふわっとこちらへ開いた「海からの風」…。強く訴えるわけでなく、たださりげなくそこにある風景のよう。それなのに、それだけではない何かが確かにそこにあって、心の深い所をぐっと掴まれた。
 アンドリュー・ワイエス。
誰?初めて聞く名前のその人の絵に、鳥肌が立つ思いで見入ってしまっていた。細密でリアルな描写、なのに「実際の風景ではない」と、ワイエス自身が語ったその言葉にも惹かれた私は、あぁ、こんな絵が描きたい、やっぱり私は絵が描きたい…封印していた気持ち、見ないふりをしていた思いをしっかりと自覚してしまったのだった。
 この出会いの3年ほど前、私が高校受験を控えた中3の秋、姉は17歳で自ら命を絶った。繊細で、絵を描くことが好きで、中学生でヘルマン・ヘッセの「車輪の下」を読むような文学少女でもあった。
 思春期の衝撃的な出来事は私の心に大きな哀しみとともに人の存在のはかなさを刻印し、それ以上に悲しみに沈む両親への妙な責任感をもたらした。
 高2で進路選択をする際、迷いに迷ったあげく理系のコースを選んだのは、芸術大学から画家という不安定な道よりも、両親が安心するだろうとの思いが強かったからだ。
 3年になると、当然ながら理系の授業に追われ美術の授業はなくなった。文系クラスで芸大を目指し、画塾でデッサンや色彩構成も学ぶ友を横目に、心のどこかで本当に自分はこれでいいのか、との思いが膨らみそうになるのを必死で抑えていた。
 そこで出会ってしまった…。
 医学部進学を期待していた両親をはじめ周囲の人々の落胆を思った。けれど、私は描きたい。私を突き動かしたのは、今思えば、天国の姉だったのかもしれない。決意を固めて両親に頭を下げ、生活はちゃんと美術科教員になって支えていくから、難関だが学費の安い京都市立芸術大学の受験を許してほしいと言ったのは高3の夏だった。
 今頃になって進路変更するなんてと担任にも美術の先生にも困惑されたけれど、とにかく必死で毎日デッサンし、画塾へも行き、学科の勉強もして芸大に入学した。そして長い時を経て今、画家としての私がある。
 近年新たに出版されたワイエスの画集に、彼の絵の根底に流れるのは、喪失感である(青年期に突然父親を亡くしている)とあった。私の心をあれほどに掴んだ理由がやっとわかった気がしたのだった。」

| - | 01:17 | comments(0) | - |
12月になりました
個展まであと10日、個展準備に追われています。
そして今年もあと1か月。(あぁなんて早い…)
それなのに、ここにきて、また新種のコロナが…
どうぞ皆このまま平穏な日々を健やかに過ごせますように…祈りながら、
また身を引き締めて、予防対策気をつけねばと思います。

昨夜から今朝明け方まで暴風雨でしたが、朝は雲間から朝日が差して、カーテンを開けるととリビングから見える海に久しぶりの天使の階段が美しく…その光に、天国に召された先輩を想いました。
昨夜偶然開いたFBで訃報を知りました。
10年程前神戸の個展で物凄く久しぶりの再会。仕事忙しく中々来れないけど案内頂戴ねと言われ、数年前の京都、一昨年の阪急での個展に来廊され「すごいね〜。素敵やわ。益々頑張ってね!」とエール下さった。。。
実は9年間も闘病されてた事など全く表には出されず、高校時代の厳しいバスケ部美人キャプテンの面影は変わらなくて、最近まで仕事もゴルフもされてた仲間も病を知らなかったとコメント入っているのが、先輩らしい逝き方だなぁと…
先輩、どうぞゆっくり休んでください。ありがとうございました。。。

今年は哀しい突然の別れの知らせも多かったこと思いながら、今個展でも、日々会える方々とも(自分自身も)、その時その時まさに一期一会の思いで、大切にしたいとあらためて思います。
| - | 10:40 | comments(2) | - |
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< December 2021 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ ARCHIVES
+ LINKS
+ PROFILE
+ OTHERS
このページの先頭へ