YOKO'S SCENE

画家・井上よう子のNEWS。
記憶と海
今日は寒くなりました。センター試験受験生はたいへんだなと思いながら、冷たい風に波立つ光る海を眺めています。
神戸新聞随想、1回目の「記憶と海」。こちらにもお伝えしたつもりでいたら書いていなかったんですね。以下に・・・

「8月29日〜9月5日、東京銀座のギャラリーで「井上よう子展ー記憶に漂う」を開催させて頂きました。新作発表と、昨年末までに本誌夕刊に連載された白石一文氏の小説「記憶の渚にて」に伴走した挿絵原画の後半分180枚も展示するものでした。(前半は3月に神戸のギャラリー島田で展示)
 「記憶」…誰もが毎日意識せずして向き合うもの、忘れ物に困ったり、ふとした事、音、匂いなどですっかり忘れていた事が蘇ってきたり、モノクロの思い出に色が差したり。
かつて私が芸大で画家を目指すべく描きだした絵は、迷い迷いながらいつか一つの方向「大切な存在のはかなさ、切なさ、温かさ」へ向かいます。それは17歳で自死した姉の影響が大きかったのですが。その存在の気配を留めようとした1983年作「逝ってしまってわからない」、90年作「遠い喧噪」、93〜94年作「時の封印」シリーズ、夢の記憶を手繰り寄せた「Long Dreaminess~長い夢」等、思えば「記憶」というテーマは永年根底にあり、その背景にいつも海があったのです。
 白石一文さんが記憶を海のようなものと例えられていて鳥肌が立ったのですが、前回の横浜トリエンナーレタイトルも「華氏451の芸術…世界の中心には忘却の海がある」でした。私の記憶の海は小学生時代毎日眺めた神戸・東灘の海、毎夏滞在した九州祖父母宅近く博多の海、展覧会等で4回行った北欧デンマークの海、そして悲しいほど輝いていた震災3年後の東北の海。温かい記憶、悲しい記憶…でも、記憶は過去のものではなく、明日への扉を開け背中を押してくれるものでもある…そんな気がしています。
2016.9.14  神戸新聞掲載 」
| - | 13:50 | comments(0) | - |
京都ギャラリーなかむらでの個展

井上よう子展
1月24日(火)〜2月19日(日) 11:00〜19:00 月曜休廊
ギャラリーなかむら
京都市中京区姉小路通河原町東入恵比須町424番地ABSビル2F
Tel075−231−6632

ずっと見つめ続けてきた光・風。
大切な存在の、切なさ・はかなさ・温かさ
感じていただける空間になればと今日もラストスパートの制作しています。

ギャラリーにしつらえた大きな窓の思いの作品(パネル6枚組、全体で216×240僉法嵒に吹かれて…、光 見つめて…」
120号作品「静かなる光」
それら大作に、そして記憶の断片のような作品たちにも、ご自身の中に吹く風、光、感じていただけたら幸いです。

案内状の作品は、左から
「風の記憶」  36.4×51.5
「雨に暮れて…瞳の先に…」  42.0×29.7
「北欧の海…風に吹かれて」  36.4×51.5






| - | 22:37 | comments(0) | - |
成人の日
今日は息子を成人式に送り出しました。

長女・次女の時のように、前もって振袖借りる手配や写真の前撮り、当日も早朝から美容院での着付けに車乗せて走りなどのバタバタは無く、男の子は簡単に。
でも、この日の為に病院の父がしてやってくれと元気なうちから言ってたので、忙しい中昨年末に何とか息子と一緒にスーツをあつらえに西宮阪急に行って、そのスーツに身を包んで…でした。
ちょっと不便な所にある成人式会場に、車で送るくらいはするつもりが、「一日車貸して、自分で行くし」と、息子自力で運転し友達も乗せて行きました。

赤ちゃんの時にはロタウイルスの吐き下しで脱水症状に陥り24時間点滴で一命をとりとめたり、幼児期には高所から落ちて頭骨折、ICUで一晩中一睡もできず見守り生きた心地しなかったことも…保育園・小学校・中学校・高校、それぞれに本当に色々あったな…と遠い目に。

近所のそこここで晴れ着姿、あの子かな?とか思ったりしながら、息子と小・中一緒だった子供たち、皆大人になりました。

色々去来する想いを胸に今日もアトリエで制作し(個展迫り)、父の病院へ。息子のスーツ姿画像を見せたらふわっと笑顔でした。
| - | 22:43 | comments(0) | - |
光のゆく先

今日もアトリエと父の病院へ。
24日からの京都・ギャラリーなかむらでの個展に出す作品のひとつ
「光のゆく先」 15×45僉ヾ粟しました。
細長いサイズが好きで、縦長の夜景シリーズも、今回も描いています。

明日からは、毎年恒例の「Ge新春小品展」がスタートします。
年末26日に搬入展示し、私は「明日へ続く道」10号を出品しています。
かつて亡き恩師・三尾公三先生や、元永定正先生も出されていた展覧会で、実力ある現代美術作家諸氏の作品が並びます。
お近くへ行かれたらご高覧下さい。

1.5(木)〜15(日)<9(月)休廊>11:00〜19:00(最終日は16:00まで)
画廊ぶらんしゅ
池田市天神1−5−16 TEL072-761-2626 阪急宝塚線「石橋」駅西口出て徒歩3分商店街を右に抜けて赤い橋渡った先です。


| - | 22:31 | comments(0) | - |
2017 良い年になりますように・・・
穏やかに2017年がスタートしました。
今年も自分らしく頑張ります。どうぞよろしくお願いします。

年末最終週、大学授業も休みに入り父の容態も安定していたので、叔母のケアハウスへ走りました。父が危うくなった10月11月は行けなかったので、一段と小さくなった気がしたけれど元気そうでほっと。顔出すくらいしかできなくて、それも夕方また父の病院へ走るため短時間で申し訳なかったけれど、こまごまと持って行った洋菓子和菓子などをとても喜んでくれて切なくなりながら、、、やはり2か月半見に行けてなかった空き家になってる父の家にも走り、、、身体がいくつかあればと思いながら、とりあえず荒らされたりはなく無事を確認して父の病院への28日。

病院の父のベッド枕元にも正月飾りしつらえて「じゃまた明日来るね」との帰り際、「すまんな…長い間世話掛けてしまって…」と父。予期せぬ言葉に、やめてよと笑って手を振って病室を出て、ふいに目頭熱くなった大晦日の夜でした。

でも、忙しくても細やかにお節(筑前煮炊いたり、柿なます作ってるうちに日付変わりました)とお雑煮・お屠蘇で、子供ら3人そろって新年のお祝いと父の病院へも行けて良かった…それから京都へ行く子供らを駅まで送り、私はアトリエで今日も制作。個展24日から、搬入は20日に迫りました。
| - | 21:13 | comments(0) | - |
光と影
12月22日の神戸新聞夕刊掲載の「随想」私のエッセイ最終回でした。以下に

「イルミネーション煌めく季節ですが、秋から冬は自然の光が一段と愛おしくなる季節でもあります。空気が凛と澄み、影は深く、光が一段と輝いて見えて…。
 この季節我が家から見える朝の風景も、早くから明るい夏と違い起きた時はまだ薄暗く、刻々と明け行く空、それを映す海の色、濃紺のブルーから徐々に光を含んで、さらにピンク・オレンジ・淡いレモンイエローの光も加わってゆく…その美しい色のせめぎあい見つめながら朝食やお弁当作りができるのは、寒く眠い時間を素敵にしてくれます。
 好きなこの季節は、遠い日突然姉が逝った季節でもあり30年前母が死の宣告受けた季節、はかなく散りゆく葉に、ふと遠く切ない記憶も…。
 一度きりの人生で大きな悲しみ苦しみは、できれば少ない方がいい。でも、そういう体験から小さな幸せに気づいたり、今困難の中にありながら頑張る人の真実が心に沁み、普通の生活の中の大切な事が輝いて見えるのかもしれません。
 絵でも、光は明るく描く一方では輝いてはくれません。影の色を描いてこそ光を放つ…。「影があるから光は輝いて見える。悲しみがあるから幸せが輝いて見える。…すべてそういうことかもしれない」。かつて個展で絵に添えた言葉、今もずっと心にあります。
 今回で私の随想担当も最後となりました。書かせて頂く中で自分とあらためて向き合う時間頂いた気がしています。感謝…。
 そして、年明け1月24日~2月19日、かつて亡き恩師も個展をした京都「ギャラリーなかむら」での個展に、ずっと見つめ続けてきた静かな光と影を感じてもらえたら…と思いながら、今日も制作しています。」
| - | 00:23 | comments(0) | - |
ささやかに穏やかにのひと時に感謝

Xmasイブも関係なく仕事と24日最終日の友人の個展駆込拝見して父の病院への予定が(お菓子入りサンタブーツを喜んだ父の夕食介助をして帰宅)、ちょっとしんどい出来事あって予定外に帰省した娘、「何が食べたい?」「グラタン!」。で、それから作って遅くなったけれど、グラタンと昨夜煮込んだポトフと鶏の足焼いたのとモッツアレラチーズのカプレーゼで心づくしのクリスマスディナー。ささやかに穏やかに・・のひと時持てたことに感謝して,明日また色々胸に抱えて帰っていく娘に母からのささやかなエール。
| - | 01:21 | comments(0) | - |
「大好きな絵を描こう」講座
昨日、O大学月曜の授業は今年最終日で締めくくり、木曜にもう一つの授業を残すのみになりました。
学生たちに、良い年末年始をと声をかけながら(2年生は新年に成人式迎える学生達だしとりわけ体調気を付けてねと)、自分自身は年末の仕事納めもなく1月の個展準備と変わりなく毎日父の病院通いしながらになりそうです。

先週土曜は、NHK文化センター神戸教室で担当する「大好きな絵を描こう」講座も今年最後の日でした。
思えば講座頼まれてもう10年。最初からずっとの方、色々な事情でやめていかれた方もあれば新しく入って来られた方もあり、闘病されながらの方もおられるけれど…元気復活されて「絵のおかげ」と言われる言葉に涙出そうになりました…和気藹々と皆さんマイペースにでいい雰囲気。
私自身、日々絵に向かう時間が(どんなに忙しくても色々あっても)自分の生きる力になっているなと実感しているので、
やめざるを得なくて去って行かれる方も(さみしいですが)、そういう絵の持つ素敵な力を、講座で学ばれた事を生かしてお家でも楽しんで味わっていただけるといいなと、それが日々の小さな(でも強い)力になるといいなと思っています。

小さな教室なので、人数があまり増えて机を増やしてもらっても、受講されてる方が窮屈で指導が行き渡らないのでは申し訳ないしと、暫く定員オーバーで新規の見学者せっかく来て頂いたのにお断りしたり申し訳なかったのですが、お仕事やご家庭の事・ご病気など、数人の方が抜けられる事になりましたので、戻って来られる可能性ある方の席はおいておいても、今少し新規入会可能です。
毎月第1・第3土曜、10:30~12:30 JR神戸駅前HDCビル6F,NHK文化センター神戸078−360−6198
 *「大好きな絵を描こう」講座は、水彩・パステル・色鉛筆・アクリルなど好きな画材でその方にあった描き方で、静物・人物・風景など描いて頂く講座です
| - | 14:15 | comments(0) | - |
終わりと 始まり
何だかもう本当に毎日があっという間で、12月になったと思ったらもう半分が過ぎ…気が焦ります。
病院の父は危篤状態を脱してからも、しんどくなる日もあって一時はこのまま弱って行って年を越すのは無理と思われましたが、このところまた落ち着いて、手を変え品を変え持参する食べれそうな物を、美味しいと食べた上にまた明日持ってきてくれと要求もするように。
これは本当に、毎日明るくお世話くださる看護師さんたちや、ボランティアで来て父に良くして下さる方々のおかげで元気を頂いてるのだと、感謝は尽きません。
ただ、緊急事態は常に頭に置きながら、日々の仕事、個展準備。そういう毎日が長くなりました、、、自分が倒れないように心しながら頑張ります。今年が終わり新しい年が始まるのもそんなばたばたの日々の中で淡々と・・・(1月息子の成人式なのでその準備は少しして)

1昨日、神戸新聞「随想」私の担当の7回目原稿(最終回分)を送りました。
毎回色々な方からコメント頂いたり、私の書いた文章への神戸新聞への投稿もあったり、有り難いことでした。
また自分とあらためて向き合わせて頂いて、この終わりから始まる事がある気がしています。

銀座・ギャラリー枝香庵のクリスマス展は明日までとなりました。沢山の方に見て頂けてますように。


| - | 23:31 | comments(0) | - |
いつの日も 風は
昨日7日の神戸新聞夕刊に掲載の「随想」私が担当の6回目です。

「ちょっと哀しいことがあった時に海からの微風に癒されたり、逆に冷たい風は厳しく心に沁みたりします。「風の物語」「風が変わる日」等々、、何度も風をタイトルに入れた絵を描いてきた私は、かつて、大きなバイクに乗って、風を感じて走るのが好きでした。それは芸大4年頃、遅くまで制作していると終バスもなくなり必要に迫られ原付に乗り出したのが発端。時速30km超すと違反の50娶局侫丱ぅ、もっと正々堂々走りたい、大学院に入ると400嫦羞震筏を取り、そしてアルバイトしながら買ったぎりぎり足が届く大きさの250侫フロードバイクで、やがて通学だけでなく休日に河原の土手を上り下りしたり、山を抜けて日本海まで友人と走ったりするようになりました。
 早春の柔らかに光る風、初夏の湿った緑の風、秋の澄んだ空気、冬の刺すような冷たさ、肌で感じながら、時の流れのように次々目の前に広がっては後方へ流れて消えてゆく風景の中をまっすぐに前を見つめながら走り続ける、その五感フル稼働で、緊張感持って季節の風を体感する感じが、とても好きでした。その時に感じた感覚は、今も絵の中に生きています。
 風は時に色々に意味を持ちます。私が風の吹く場所を絵に描くのも、空気澱(よど)まずに風が流れていさえすれば、物事はきっといつかいい方向へいくはず、ある意味願望があります。ノーベル賞で話題のボブ・ディランさんの代表作「風に吹かれて」、村上春樹さんの名作「風の歌を聴け」。いつの日も「風は」何かを語っていて、それをどう感じ何を思うのかは、その人その人の生き方次第なのかもしれません。」
| - | 10:55 | comments(0) | - |
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